恐れていたことが現実に!裁判員がストレス障害!!

4月18日付中国新聞朝刊(下記)によると、
強盗殺人罪などに問われた男の裁判で
裁判員を務めた福島県の60代女性が、
公判後に、精神疾患(ストレス障害)を
発症したという[exclamation]
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女性は、「審理で見た血みどろの殺害現場の
カラー写真がフラッシュバックする」
「裁判中に出された弁当の肉類が食べられず、
吐いた」などと述べている。

恐れていたことが現実となった[exclamation×2]
と言わざるを得ない。

このブログの基本方針は、
意見の対立があることにはなるべく触れず、
楽しい時間が持てるように・・・
だが、このような状況が起こっている以上、
黙っておれない[ちっ(怒った顔)]
ということで、一言。

裁判員制度には、ぼくは、制定前から
一貫して反対している。

ぼくが思う問題点を簡単に整理する。
①裁判員は、テレビのワイドショーなどで
担当事件がセンセーショナルに報道された
場合、少なからない影響を受けるので、
公正な判決とならないおそれがある。
②国民の中には、人を裁くことを良しとしない
信念を持っている人もいる(たとえば、キリスト者)。
そういう人を、強制的に裁判員に命じるのは、
憲法で保証されている思想信条の自由に反する。
③裁判では、日常生活ではまず目にすることのない
悲惨な現場などが証拠として提出されることになるが、
それは、裁判員に精神的ストレスを与えることになる。
(今回ついに、精神疾患者を生み出してしまった)

裁判官は、自らの望んで裁判官になっった人であり、
事実認定や量刑の判断において、職業的訓練を
受けているので、上記のような問題は起こらない。

もっというと、現在の日本の社会制度。
政治は民主主義が基本理念だが、
司法(裁判)は自由主義が基本理念となっている。
すなわち、司法は、
多数決を原理とする民主主義の理念はなじまず、
法律に違反しないかぎり自由が保証される
という意味で自由主義が根本原理の場面。
そこに、民主主義の理念を持ち込むのはどうか。

もっとありていに表現すると、
刑事裁判の場合には、被告人は法律に従い、
法律に違反した限度でしか処罰されるべきではない。
裁判員の多数の意思(民主主義理念)で
処罰の限度が大きくなるようなことは
避けるべきと思う。

裁判員制度に賛成する人は、
多くの国民が司法にもっと関心を持てるように、
裁判に国民の意見を反映させるべきと
主張する。

確かに、
司法に国民の関心が深まることは必要と思うが、
それは、国民に分かりやすい司法を目指すなど
司法のあり方の問題であり、
裁判員制度導入で解決できるものではない。
また、
裁判に国民の意見を反映させることは
上述した自由主義の理念に反する。

反論もあろうが、ぼくは、
今回のような事態が起こっている以上、
即刻、裁判員制度は廃止すべきと思う。

今回は少しまじめな主張をさせていただきました[わーい(嬉しい顔)]

[かわいい]平和大通りのつつじが綺麗です[かわいい]
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